小さな王子:
「このあいだ、美しい白鳥のお母さんを見たんだ。
羽を広げて飛んでいて、とてもきれいだった。
ほかの家族はいるのかなって、ふと気になったんだ。」
数日後、私は白鳥のお父さんを見かけた。
二羽のひな鳥を、お父さんとお母さんが囲むようにして守っていた。
そのうちの一羽は、ぼんやり眠っていて、とても愛らしかった。
最初はね、ひな鳥が親のように気高く美しい姿には見えなかった。
でも、両親が愛で包み込む姿を見て、私は気づいたんだ。
子どもは親を見ながら育ち、
その子がどんな美しさを咲かせるかは、親に大きくかかっているんだって。
親は、自分の期待を押しつけて「自分に似せよう」とするものではない。
むしろ、その子の特性や可能性に寄り添い、
自立できるように助けてあげることが大切なのだ。



