直木賞及び本屋大賞作家三浦しをん氏にに聞く

2023/05/30閱讀時間約 6 分鐘
直木賞作家の三浦しをんさんが描く、善福寺川緑地近くの古い洋館に暮らす4人の女性の物語、『あの家に暮らす四人の女』が台湾で出版される。『神去』シリーズ、本屋大賞作『舟を編む』、『愛なき世界』に継ぎ、新経典文化出版社が出版されている五つ目の作品となる。この機会を通して日本に十五年間も住んでいる台湾の小説家張維中さんリモートで三浦しをんに聞く。
Q:『あの家に暮らす四人の女』という作品がいよいよ台湾で刊行されます。まず、どうして四人の女が物語の主役という設定がありますか。
A:うん、そうですね。やっぱり疑似家族というんでしょう。あんまりこのように血縁によらず共同生活をするとうこと。それがずっと続くかどうかは別として、その一時ゆるくゆるく連帯して一緒に暮らすということがいいなと思います。
これは恋愛関係でもないし、友達といったら友達かなというとわからないぐらいのです。例えば、主人公の佐知とあの一番若い子多恵美ちゃんは本当に友達なのかな、そういういう感じじゃないでしょうか。そういう「家族です」とか、「恋人です」とか「友達です」などズバッと言えない関係、つまり、ゆるく連帯して一緒に暮らすっていうそういう関係もあっていいんじゃないかなというふうに思っています。そう考えると、男たちがそういうふうに暮らすというのは、全然想像できないですね。
寮とかそういう共同生活はあると思うんですが。運動部の合宿とかあるんですね。そうではない限り、あんまり大人になってそういうことが聞いたことないなとおもいます。でも、女の人はたぶんあるんじゃないかなと思うんですよね。
Q:友達とシェアハウスしたことがありますか。
A:そういう経験したことがないんです。ですが、すごく憧れるというか、しょっちゅう友達とあの年取ったら、みんなでどこか同じアパートで住ましょう。一戸くらいのアパートでいいかな。みんなで女同じアパートの別の部屋に暮らすといいじゃないかな。お互い世話できますし、心強いし。
又、私はオタクなんですけど、友達もオタクが多いんですよ。だから、老後は皆で自分たちの趣味を追求できるがいいと思います。例えば、アパートの一室でDVDを上映されたり、漫画の読書室と作るといいかなと思います。たのしいですね。
Q:ご作品には、専門的な職業を持っている登場人物が多いです。それはなぜでしょうか。
A:基本的に、何かの職業を書くときはいつも私自身がその職業にすごく興味があります。知りたいなと思っている職業を勝手に自分で調べてるうちに、あ~これはすごく面白い世界なんだなと思って小説に書きたくなるというパターンが多いんですよ。
『舟を編む』場合は特にそうですよ。私自身がもともと辞書をパラパラと読むのがすごく好きです。でも、辞書というのが、誰がどうやって作ってるんだろうな、すごいよな、とよく考えてみたらと思います。辞書をどういうふうに作ってるのかとか、又、辞書の編集者が書いた本が結構多いのですね。そういう作り方の本や、こうやって作ったんですよみたいな本を読んで、なるほど、これは大変な作業だと思いますね。そして、実際辞書を作っている編集部に取材させてもらったりとかそうような感じで書きましたね。
でも、それは自分が知りたいことだから、全然取材するや本を読むことや辞書に関係する本を読むなど、全く苦痛ではなく、ウキウキ取材しにいく感じだったんです。
『あの家に暮らす四人の女』の主人公は刺繍をやっていますね。それは刺繍やレースなど見るすきですね。自分自身は不器用なので、鳥刺繍など取りかかって、もう全部途中でもう疲れたみたいなってしますんですね。でも、そういうものを見るのはすごく好きなんですよ。綺麗で胸がときめくんですけど、結構昔のアンティークレースやアンティークの刺繍などの写真集が結構好きで持っていますね。本当に眺めるのは好きです。
こんなにすごいな、こんな手作業をどれだけ根気があったらこんなものをできるんだろうと思います。もともと、ちょっと好きだったんですよね。『あの家に暮らす四人の女』を描くときに、主人公の職業に焦点を当てた小説ではないんですね。でも、主人公は家で何かをちまちまやってる人がいいなって思ったんですよ。
漫画家や小説家でもよかったんですけど。後、私自身の仕事にあまりにも近すぎて、主人公が作者の分身だと思われたら嫌だなと思ったんですよね。それで、刺繍だ、刺繍作家だと思って、まったく自分とは正反対の事でうね。
それで、刺繍の本刺繍の差し方の本とかを改めて買って読んだりしました。ああ、やっぱりすごい世界ですわ。これはとてもできないけど、主人公にやらせてみようみたいな感じですね。
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三浦 しをん
1976年東京生まれ。2000年『格闘する者に○(まる)』でデビュー。2006年『まほろ駅前多田便利軒』で直木賞、2012年『舟を編む』で本屋大賞、2015年『あの家に暮らす四人の女』で織田作之助賞、2018年『ののはな通信』で島清恋愛文学賞、2019年に河合隼雄物語賞、2019年『愛なき世界』で日本植物学会賞特別賞を受賞。そのほかの小説に『風が強く吹いている』『光』『神去なあなあ日常』『きみはポラリス』など、エッセイ集に『乙女なげやり』『のっけから失礼します』『好きになってしまいました。』など、多数の著書がある。
張 維中
台湾・台北市出身。作家。東呉大学英文学科卒業、文化大学大学院英文学科修了。1997年、長編小説『岸辺の心』で作家デビュー。これまで小説、エッセイなど25冊以上が刊行されている。都会的で軽やかな文体で映像的イメージを鮮やかに浮かび上がらせ、ユーモアのなかに鋭さを隠した会話を紡ぐ、家族・人間関係を見つめなおす作品で評価が高い。
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勒利•索可洛夫(Lale Sokolov,1916~2006)人生中有超過50年都懷著一個秘密,這段不能說出口的往事發生於二戰時的歐洲,那時,納粹德國人對猶太人做出不可思議的恐怖事跡。80歲以前,勒利完全無法向人說出這段過去,即使他的生活離那個恐怖地方有千里遠。 勒利曾經是奧斯維辛集中營的刺青師。
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