
小学生の頃に体験した話です。
這是我小學時親身經歷的事。
私の住んでいたところには、近くにちょっとした山があり、友達とよく探検に行っていました。
我住的地方附近有一座不算大的山,我常常和朋友一起去探險。
親にはあまりそこの山には行くなと言われてましたが、言いつけを守らず楽しんでいました。
父母總是叮嚀我不要去那座山,但我們還是不聽話,玩得很開心。
いつも通る道を抜け、山の峠から自分の住んでいる街を見たり、ある時はきれいな夕焼けを見たり、遠くに富士山が見えたり、その絶景が好きでした。
穿過平常走的那條路,從山頂的山口俯瞰自己居住的城鎮,有時看見漂亮的晚霞,有時能遠遠望見富士山,我很喜歡那樣的絕美景色。
ある日、いつも通る道から奥まったところに、小さな祠を見つけ、なんだろう?と思いながら祠に行くと、その奥にさらに細いけもの道のようなものを見つけ、好奇心からその道を辿っていきました。
有一天,在平常走的那條路更深處,我們發現了一座小小的祠堂。心想「那是什麼?」於是走近一看,發現祠堂後方還有一條像是野獸踩出來的細小山徑。出於好奇,我便順著那條路走了進去。
友達はちょっと不気味がっていましたが、私は自分の地元ということもあって、大丈夫、大丈夫!と言ってワクワクしながらずんずん先頭きって先に進んでいきました。
朋友覺得有點毛毛的,但因為那是我熟悉的家鄉,我一邊說著「沒事啦、沒事啦!」一邊興奮地帶頭往前走。
どのくらい、歩いたでしょうか?
究竟走了多久呢?
けもの道を抜け、目の前に、まるで昔話に出てくるような村が視界に広がっていました。
穿過那條獸徑後,眼前竟然展開了一個彷彿童話故事裡才會出現的村莊。
へえ~・・こんな山奥に…
「咦……這種深山裡竟然有村子……」
私はなんだかひどく懐かしい気持ちにかられ、その山村に降りていきました。
不知為何,我心裡湧上一股強烈的懷念感,於是往那山村走下去。
友達が「帰ろうよ、ここ、なんか変じゃない?」というのを無視し、私はまたずんずん歩いて行きました。
朋友說:「我們回去吧,這裡是不是有點怪?」但我沒理會,仍然一個勁地往前走。
村の中を、ウロウロし始めたのですが、やはりどこか何か変で。。
開始在村子裡四處走動時,我也漸漸覺得哪裡怪怪的……
確かに、人が住んでいる様子はあるのに、誰一人、いないのです。
明明看得出有人居住的痕跡,卻一個人都沒有。
急に恐くなって、友達と手をつないで、ダッシュして引き返そうとしたとき、ザザザーーッと大きな強い風が吹き荒れ、私はその場で転んでしまいました。
我突然感到害怕,拉著朋友的手,準備拔腿往回跑時,忽然「沙沙沙——」一陣強烈的大風猛然吹起,我當場跌倒在地。
空を見上げると「ヴオオオオオオ~---」と轟音のようなものが響き渡り、私は悲鳴を上げながら、友達と来た道を逃げました。
抬頭望向天空,只聽見「嗚哦哦哦哦哦——」如轟鳴般的巨響在四周迴盪,我尖叫著,和朋友沿著來時的路拼命逃跑。
…が、私たちは途中迷ってしまい、なかなか祠を見つけられません。
……可是途中我們迷了路,怎麼也找不到那座祠堂。
だんだん暗くなっていくし、私たちはワアワア、泣き始めてしまいました。
天色越來越暗,我們終於忍不住放聲大哭。
「何しとる!?カナエ!」急に声をかけられて振り返ると、白いひげを生やしたおじいさんが立っていました。
「你們在幹什麼!?加奈惠!」突然有人叫我的名字,我們回頭一看,站著一位留著白鬍子的老爺爺。
どこかで見たような気がするけど思い出せなくて、「・・迷っちゃった。。」と泣きながら話したら、「これを持って行きなさい、さあ、早く!」と、何かの木の枝を渡されました。
總覺得好像在哪裡見過他,卻想不起來。我哭著說:「……我們迷路了……」他便把一截樹枝遞給我,說:「拿著這個,快走!」
「祠を通り過ぎるまで、決して振り向いてはいかん!何がいても目を合わせてはならん!」と言われました。
「在經過祠堂之前,絕對不能回頭!不管看到什麼,都不能對上眼!」他這麼叮囑我們。
どうして私の名前を知ってるんだろうと思いましたが、私たちは無我夢中で走りました。
雖然我心想他為什麼會知道我的名字,但我們顧不了那麼多,只顧拼命奔跑。
やっと遠くに、祠を見つけて、私たちは「あ、あった、、」そう言い合い、走るスピードが少し落ちていきました。
終於遠遠看見祠堂,我們互相說著:「啊,找到了……」奔跑的速度也稍微慢了下來。
祠に近づいた時、誰か立ってるのが分かりました。
快接近祠堂時,我發現有個人站在那裡。
白い服を着た知らない女の人で、俯いていました。
是一個穿著白衣的陌生女子,低著頭。
私たちはおじいさんの言っていた言葉を思い出して、その人を見ないように、通り抜けた時に、その女の人は低い声で「やっと・・・~~なのに・・」とつぶやくように言いました。
我們想起老爺爺的話,刻意不去看她,正要通過時,那名女子用低沉的聲音喃喃說道:「好不容易……明明就……」
友達が思わず、「えッ?」と言って振り向こうとしたので、私は「振り向いちゃダメ!!」と友達の手を引っ張って一気に山を降りました。
朋友忍不住說了聲「欸?」想回頭,我立刻大喊:「不要回頭!!」一把拉著朋友的手,一口氣衝下山。
家に帰った時にはもう8時近くなってて、父と母にものすごく怒られました。
回到家時已經快八點了,爸媽把我狠狠罵了一頓。
どこに行ってたの!!となったけど、山に行っていたことは言えませんでした。
「你跑去哪裡了!!」但我無法說出自己去了那座山。
後日、祖母が心配して、話を聞いてくれました。
後來,祖母擔心我,找我聊了這件事。
その時、仏壇のある部屋で話していたのですが、不意に部屋の鴨居を見上げて、思わず「あっ・・あの時の、おじいさん・・!」と声をあげてしまいました。
那時我們在擺著佛壇的房間裡說話,我不經意抬頭看向門楣上方,忍不住驚呼:「啊……那時候的那位老爺爺……!」
ご先祖代々の写真の中に、あの時に会ったおじいさんの写真がありました。
在祖先的照片中,竟然有那位當時遇見的老爺爺。
「ああ・あの人はあんたのひい爺さんだよ。実はね・・」
「啊啊,那是你的曾祖父。其實啊……」
祖母の話によると、私たちが探検に行った山は、かつて差別を受けていた者たちがひっそりと集まって住んでいた。
祖母說,那座我們去探險的山,以前曾是受到歧視的人們悄悄聚集居住的地方。
けれどもある時、暮らしに困った山の人たちが、食料を分けてほしいとこの町にやってきた。
後來有一次,山裡的人生活困難,來到鎮上希望分一些食物。
みんな冷たいもんで、誰一人、知らん顔、でも、父ちゃんだけは・・ああ、あんたのひいじいちゃんだけは、気の毒だからって、畑で採れたもの、分けてあげて、、
鎮上的人都很冷漠,沒有一個人願意理會。但是,只有爸爸他……啊啊,只有你曾祖父——他覺得可憐,把自家田裡收成的東西分給他們。
ンである日、その山に人に誘われるように山に行って、それっきり帰ってこなくなった。。
後來有一天,他像是被人引誘似地上了那座山,從此再也沒有回來。
私ら、町の人も、山に手分けして探しに行ったけんど、大体その村が、どこにあるのか全然わからなんだ。
我們這些鎮上的人也分頭上山尋找,可是不管怎麼找,都不知道那個村子到底在哪裡。
結局、行方不明のまま、山の人も、それっきり、姿を見せなくなったんよ。
最後,他就這樣下落不明,山裡的人也從那之後,再也沒有出現過。
祖母は遠い眼をして、うっすらと涙を浮かべていました。
祖母望著遠方,眼裡泛著淚光。
「きっと、ひいじいちゃんがあんたのこと、助けてくれたんね」と言っていました。
她說:「一定是曾祖父救了你。」
私が手に持っていたのは、南天の木の枝でした。
當時我手裡拿著的,是一截南天樹的枝條。
祖母の家の庭に同じものが植えてありました。
祖母家的庭院裡,也種著同樣的南天樹。
・・・あれから数十年がたち、田舎に帰った時に一度だけ、あの山に行ってみたことがありましたが、小さい祠を見つけることはできませんでした。
……幾十年後,我回到鄉下時,曾經再去過那座山一次,卻再也找不到那座小小的祠堂。
原文出處:山奥の不思議な村
中文翻譯:糖糖















