2022-02-24|閱讀時間 ‧ 約 6 分鐘

《北越雪譜》02 初篇 地気雪と成る弁 |日本江戶雪國文學

某日,在因緣際會下,我得了《北越雪譜》一書,是天保11年(1841年)出版,內容豐富精采以及精美的版畫,文字形容也當生動。之後續篇文章,會依照所得書籍陸續介紹內容,會先將古文譯為現代日文,再挑精彩章節,翻譯中文分享。
《北越雪譜》地気雪と成る弁|出自早稻田圖書館
《北越雪譜》地気雪と成る弁|出自早稻田圖書館

地気雪と成る弁

凡天より形を為して下す物○雨○雪○霰○霙○雹なり。露は地気の粒珠する所、霜は地気の凝結する所、冷気の強弱によりて其形を異にするのみ。地気天に上騰形を為て雨○雪○霰○霙○雹となれども、温気をうくれば水となる。水は地の全体なれば元の地に皈なり。地中深ければかならず温気あり、地温なるを得て気を吐、天に向て上騰事人の気息のごとく、昼夜片時も絶る事なし。天も又気を吐て地に下す、是天地の呼吸なり。人の呼と吸とのごとし。天地呼吸して万物を生育也。天地の呼吸常を失ふ時は暑寒時に応ぜず、大風大雨其余さま/″\の天変あるは天地の病る也。天に九ツの段あり、これを九天といふ。九段の内最地に近き所を太陰天といふ。(地を去る事高さ四十八万二千五百里といふ)太陰天と地との間に三ツの際あり、天に近を熱際といひ、中を冷際といひ、地に近を温際といふ。地気は冷際を限りとして熱際に至らず、冷温の二段は地を去る事甚だ遠からず。富士山は温際を越て冷際にちかきゆゑ、絶頂は温気通ぜざるゆゑ艸木を生ぜず。夏も寒く雷鳴暴雨を温際の下に見る。(雷と夕立はをんさいのからくり也)雲は地中の温気より生ずる物ゆゑに其起る形は湯気のごとし、水を沸て湯気の起と同じ事也。雲温なる気を以て天に升り、かの冷際にいたれば温なる気消て雨となる、湯気の冷て露となるが如し。(冷際にいたらざれば雲散じて雨をなさず)さて雨露の粒珠は天地の気中に在るを以て也。艸木の実の円をうしなはざるも気中に生ずるゆゑ也。雲冷際にいたりて雨とならんとする時、天寒甚しき時は雨氷の粒となりて降り下る。天寒の強と弱とによりて粒珠の大小を為す、是を霰とし霙とす。(雹は夏ありその弁こゝにりやくす)地の寒強き時は地気形をなさずして天に升る微温湯気のごとし。天の曇は是也。地気上騰こと多ければ天灰色をなして雪ならんとす。曇たる雲冷際に到り先雨となる。此時冷際の寒気雨を氷すべき力たらざるゆゑ花粉を為して下す、是雪也。地寒のよわきとつよきとによりて氷の厚と薄との如し。天に温冷熱の三際あるは、人の肌は温に肉は冷か臓腑は熱すると同じ道理也。気中万物の生育悉く天地の気格に随ふゆゑ也。是余が発明にあらず諸書に散見したる古人の説也。

現代文

諏訪邦夫訳
地気が雪となる
天地と雪の関係いったい、空から形を作って落下するものというと○雨 ○雪 ○霰 あられ ○霙 みぞれ ○雹 ひょうがある。
露は地気が固まったもの、霜は地気の凝結したもので、冷気の強弱で形が異なる。地気が天に上り、形となって雨○雪○霰○霙○雹となるが、その際に温かければ水になる。水は地の全体だから元の地に帰るのだ。地中の深いところには必ず温かい気があって、それが地温で地面はその温かい気を吐き出して天に向って上る。この関係は人の呼吸と似て、昼夜片時も絶えることがない。一方、天も気を吐いて地に下すので、これが天と地の呼吸である。この点、人間の呼吸に似ており、天地も呼吸して万物を育むものである。天地の呼吸が不順になると、暑寒が時期どおりに起こらず、大風大雨などさまざまな天変地異が発生する。
天には段が九つあって、これを九天といふ。九段の内で、地にもっとも近い所を太陰天という。地上から高さ四十八万二千五百里(193 万キロ)だという。太陰天と地との間に境界が三ツあり、天に近いのを熱際といい、中を冷際といい、地に近いのを温際といふ。地気は冷際が限界で熱際までは届かず、冷際と温際の二段は地表からの距離はあまり遠くない。富士山は温際を越えて冷際に近く、絶頂には温かい気が届かず草木は生えない。夏も寒く雷が鳴り、暴風雨を温際の下に見る。雷と夕立は温際の起こすものである。
雲は地中の温かい気から生じる物で、その起る形は湯気に似て、水を沸かして湯気が起るのと同じである。水が温なる気を得ると天に昇り、冷際まで到達すると温なる気が消えて雨になるが、この状況は地上で湯気が冷えて露となるのと同じである。冷際まで到達しなければ雲は散ってしまい雨にならない。
さて、雨露の粒の源は天地の気の中にある。草木の実が円形なのも気中に生じるからである。雲は冷際に達して雨となろうとする時、天の寒気が強い時は雨は氷の粒となりて降ってくる。天の寒気の強と弱によって粒の大小が異なり、霰(あられ)になり霙(みぞれ)になる。
雹(ひょう)は夏のものだが、説明はここでは省こう。地の温度が極端に低い場合、地の気は形をつくらないまま天に昇る。わずかに温い湯気の場合と同じである。天の曇りがこれにあたる。地気がどんどん上ってそれが多い時は、天は灰色になって雪が降りそうになる。雲らしい雲は冷際に達して、そこから雨になる。この時、冷際の寒気が強いと氷を溶かす力が不足して花粉状のまま降ってくるのが雪である。地表でも寒気の強弱で氷がある時は厚くある時は薄いのと似ている。天に温冷熱の三際があり、人でも肌は温で、肉は冷で、臓腑は熱なのと同じ道理である。気中万物の生育はずべて天地の気格にしたがうのだから当然だ。これは私の発明ではなく、多数の書に載っている昔の人の意見である。
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